サインディスプレイ業界の発展と我々の役割

2021.11.01

店舗市場

昭和の頃、流通の主役は百貨店でした。
全国各地の百貨店は大変な賑わいで、買い物をするために百貨店に行き、食事やイベントを楽しむために百貨店に行く…そういう時代でした。
その後次第にスーパーに主導権が移り、全国に大型スーパーが広がっていきます。
時を同じくしてコンビニ、ファストフード店、専門店が増えていく。
そんな流れで実店舗は推移していきます。

1971年 日本マクドナルド1号店オープン。
1972年 ダイエーが流通業日本一となる。
1974年 セブンイレブン1号店開店。
1984年 ユニクロ1号店オープン。

平成になり、バブルがはじけ、長期にわたるデフレ経済が続き、世の中は価格志向が強くなっていきます。
もちろん価格ではなく価値志向だという考え方には一理あると思いますが、結果として価格に対する価値基準が厳しくなり、それなりのものでなおかつ安くなければ売れにくい状態が続きます。
それはスケールメリットを活かした海外での大量生産、多店舗による大量販売へとつながっていきます。
もちろん食品などでは国内生産は健在ですが、多店舗展開したチェーンオペレーションにより効率のいい合理的な運営がなされていくことになるのです。
市場が大きくなるかどうかはわかっていませんでしたが、だんだん感触をつかんでいきます。
アメリカで展開された流通や店舗のスタイルが何年後かに日本で展開されるという現象がありました。
チェーン展開という形もアメリカでは先んじて展開されていたため、いずれ日本でも同様の形になると予想できました。
お付き合いのあったある店舗とのやりとりから、これから発展していく、チェーン店化はさらに広がっていくと感じました。

ディスプレイ業界

1970年、大阪にて日本万国博覧会が開催されました。
日本のディスプレイ業界は万国博覧会を契機に発展していきます。
業界で大きな発展を遂げるきっかけとなったのは、手作業による文字や絵描きがコンピューターにとってかわったことが大きかったと思います。
1997年のアップルの復活後、Macコンピューターとアドビ社ソフトの発展に伴い、多彩なグラフィック表現が可能となり、ポスターやメニューにもデザインによるイメージアップやインパクトを狙った表現が見受けられるようになりました。
カッティングシートとインクジェット出力が業界に登場、サインディスプレイ業界にも大きな変化が訪れました。
デジタル化によって多彩なデザイン表現が可能になり、1枚から手軽にグラフィックをプリント出力できるようになったことで、効果の高い販促・PRをタイムリーに行えるようになりました。
看板業界では面板がトタンや白アクリルからアルミ複合版に変わったのも大きな変化です。
平滑でしっかりしていて、軽く加工性に優れた素材は瞬く間に広まっていきました。

アルモードヒストリー

今から30年近く前のこと…
アルミフレームメーカーとして20年以上の歴史があったことから、「フレームクリエイト」の会社としてスタートしました。
フレームクリエイトと言ったものの、どの業界のどういう分野でフレームが役に立つか、まだ手探りの状態でした。
私どもは様々な業界に意見を聞いて回りました。
ある程度、あたりを付けていたのでむやみやたらではなかったですが、どこかに取っ掛かりが欲しいと思っていました。

小さな気づきから

店舗や公共施設、役所などで見かけるポスターの掲示はセロテープで貼ったものや良くてアルミのコの字フレームにセットされたもので、見た目にいいものではありませんでした。
もう少しきれいに、もう少し丁寧に扱ってもらえるようにならないかなと思ったのです。
「我々の得意とする便利機能の開発力とシンプルでおしゃれにするデザイン力が活かせるかも知れない。」
「ポスターをセット、掲示するのに良いフレームが無いからこういうことになるんだ、無かったら我々がつくろう。」
「世の中はもっと便利で、もっときれいに(洗練されておしゃれに)なっていくべきだ、そうなるように我々がしていきたい。」
そんな思いからポスターフレームの開発に取り掛かっていくことになります。

設立当初はフレームの可能性を広げていこうとしていたのです。
ですから、フレームにはただならぬ思いがあり、開発しています。

多くの業界で同じような段階を踏んでいきます。
始めは物自体が無く、造作でこしらえます。
次第にパターンオーダーというか、ある程度の形や規格みたいなものができあがり、既製品、規格品が登場し広まります。

ここからが商品の始まりです。
始めは知られていないので、展示会や飛び込み訪問開拓、DM等で認知拡大に力を入れました。
市場を引っ張る先進的な方々が目を付け、採用し始めます。
いい物件に採用していただき、認知度が上がっていきました。
最初の頃、採用していただいたところは常に新しいことに挑戦する素晴らしい会社ばかりです。
次第に複数のメーカーが参入して市場も徐々に広がり、自分自身で良さを理解できる目を持った、多くの方々にも採用していただけるようになりました。

市場はどんどん広がっていきました。
大量採用が続き、業界も活気を帯びていきました。

そしてカタログ、ネット通販会社が販売力を発揮し、参入してきます。
海外製の安い商品を投入、海外で大量生産、大量販売へと進んでいきます。
結果、海外製のものが一気に市場を網羅していきました。
価格もどんどん下がり、次第に価格競争となっていきました。

今、サインディスプレイ業界はこの段階、成熟期を迎えている頃でしょうか。

この後は市場が飽和して衰退していく道をたどります。
いわゆるプロダクトライフサイクルという概念です。

我々が開発を始めた当初、ポスターフレームの業界はまだ成熟していない業界であったのです。
成熟もしていませんでしたがまだできあがってもいない業界、そもそも業界とも言えない何もない状態でした。
そこから既存にあったディスプレイ業界や一部重複するお隣の看板業界、店舗設計業界などを含め独自の業界を開拓し、作り上げていくことになりました。

販路を開拓していく、業界を作り上げていくという無謀な挑戦はいくつもの困難を乗り越えなければならず、10年に及ぶ歳月を要することになるのです。
様々な手法を試しながら、最終的にはマンパワーとカタログでこじ開けていくという開拓スタイルでした。
開拓にも様々なドラマや紆余曲折があるのですが、独自の業界開拓ストーリーはまたの機会に譲りたいと思います。

ターニングポイント

当初はアルモードの「ポスターフレーム」として販売していました。
お客様の声を聞くと直付けの方が多く、当社商品の中でもバックボードを取りはずさないフレームと一体型のものを多数生み出しており人気もあったことから、当社がこだわるものはフレームではなくパネルの方がわかりやすく、業界への定義付けとしてはいいと考え、「ポスターパネル」と呼ぶことにしました。

アルモードのポスターパネルには様々なデザインと機能の商品があります。
これは市場での利便性を考え、意図して商品単体ではなく、その総称としてポスターパネルというカテゴリーを作り上げ、業界に根付くようにしてきたのです。
そのため使うシーンや用途によって特性に合ったポスターパネルを使っていただくようになり、今も新たな使い道でお役に立っています。

詳細はブログ 【ポスターパネル8】ポスターパネル誕生の物語 長年支持されるアルモード をご参照ください。

師から教わったこと

サインディスプレイ業界には先駆者である方々もおられ、ポスターフレームではありませんが素晴らしい商品を世に出していました。

今は第一線を退かれていますが、サインディスプレイ業界で私が師と仰ぐ方は、
「もともと多くの設計のものがいて、それぞれが同じようなサインを設計して造作していたのだが、それでは効率が悪い、基準になる形を決めていろんなところで使えるようにしようとデザイン、設計し商品化したんだ。」
「細部にわたるまで一定水準以上のものを出していきたい。」
「品質を落としてまで価格競争はしたくない。」
「場に合わせたもの、用途を考慮してデザインする。」
「デザイン、品質には考え方や法則があってこうなっているんだ。」
そうおっしゃっていました。
デザインに対する考え方や表現の手法などたくさんのことを教わりました。

「バトンを渡す」という表現があります。
それは同じ仕事の中だけではなく、様々なところで語られていることですが、きっかけはどうであれ志を引き継ぐということではないかと私は思うんです。

世の中のあらゆることは、今まで先駆者によって築き上げられてきたことの上に成り立っています。
ですから、一からスタートするのではなく、土台の上からスタートできるのです。
バトンを渡されたものは次に少しでもいい形でバトンを引き継いでいかねばなりません。
それはある種の義務であり、役目だと思うのです。
ちゃんと役割を果たせているかはわかりませんが、少なくともそう思って取り組んできました。

単なる単体商品メーカーではなく分野としてとらえて、サインディスプレイ分野のパネル、スタンド、看板の基本形をつくり業界の発展に寄与することをめざしてきました。

パネル、スタンド、看板分野の発展

ポスターパネルは世の中の店舗がチェーン展開していくニーズにぴったりはまります。
様々な要素が重なり化学反応が起こりました。
・世の中の店舗市場状況がチェーン展開して拡大する。
・サインディスプレイ業界でカッティングシートとインクジェットプリンターが普及していく。
・コンピューター業界で高スペックのコンピューターが発売され、グラフィック用のソフトも進化を遂げる。
様々な商品が登場し(メーカーも増え)選択肢が増えることにより、一層使う方の仕事がやりやすくなる。
そんなことが重なりパネル、スタンド、看板分野は急拡大していきます。

本部で設計した店舗デザインの仕様を全国各地で具現化して短期間で完成させていく。
使う場所に合わせたデザインと機能を揃えたアルモードは多くの店舗に導入されていきます。
実際の導入実績についてはお客様との関係もあるので詳しくは述べられませんが、大手の主要なお店から地方のお店までお使いいただいております。

パネル・スタンド・看板という独自のサインディスプレイ商品群を構築

アルモードの商品群(カテゴリー)

パネル
ポスターパネル、POPパネル、掲示板、壁面サイン、内照パネル

スタンド
パネルスタンド、イーゼル、マーカースタンド、バナースタンド、ポスタースタンド、フロアスタンド、POPスタンド、メニュースタンド、サインスタンド、パンフレットスタンド

看板
スタンド看板、電飾スタンド、壁面看板、自立看板、バナーフラッグ、ディスプレイ用品

これはサインディスプレイ業界の中でも限られたジャンルではありますが、業界の方が仕事をされる際に役立つアイテムをそろえた結果、できあがった品揃えとなっています。
便利でおしゃれな商品にすることで、世の中の役に立つ…
そんな志を大切に取り組んできましたが、少しは世の中の役に立ったのではないかと思っています。

そして新たな展開へ

またお店だけでなく施設やオフィスにも導入され、新たな用途としてさらなる発展の段階に入ってきています。
商品も新たなブランドとして、サインディスプレイのディスプレイ装飾分野に向けて「グリーンモード」という空間をデザインする新しいグリーンスタイルの商品を展開しています。
店舗やオフィス、施設に導入され、喜んでいただいています。

株式会社ベルク

東京本社・ショールーム

〒134-0086 東京都江戸川区臨海町3-6-3

TEL:(03)3877-1880 FAX:(03)3877-2380

サインディスプレイ、看板、グリーン、インテリア商品の企画・開発から製造、販売をしております。