壁面サインの開発物語

壁面サインの開発物語

フレームメーカーの新規事業としてベルクが発足した当初、フレームの可能性を追求しようと「フレームクリエイト ベルク」と名刺にも記載していました。アルモードブランドは当初からありましたが、アルモードはポスターフレームのサブカテゴリー的な意味合いもありました。

当時リーフ状のパンフレットしかなかったため、新規開拓中心の販売は困難を極めました。薄いリーフ状のパンフレットはどこかに挟まれたり捨てられたりと重要視してもらえず埋もれていきました。しょっちゅう使うものではなかったために記憶にとどめてもらうにも手元に資料が残らず、いざ使うとなっても思い出せない、パンフレットを探し出せないというお客さんが多く、先見性のある一部の大手店装業者さん以外にはなかなか広がっていきませんでした。

アルモード壁面サインの開発はここから始まった

1994年まだ発足当初の話、商品アイテムはポスターフレームしかありませんでした。ポスターフレームをどう広めていくか、どうお客様を開拓していくかが使命でした。

市場ではまだポスターをパネルに入れて掲示するスタイルが定着してなかった頃だったので、用途開拓と得意先開拓を合わせて行っていました。ポスターフレームをどういう用途で使うか考えて、まずポスター、次にメニューまではすぐに思いつきましたが、その次がなかなかわかりませんでした。

迷ったら現場を見る、当時からそうして街中の市場をみてまわっていました。店舗、公共施設、オフィス、駅と一般人が出入りしていい場所を中心に見ていると、どこにも館内案内やフロア案内、表示サインがあり、立派なつくりで設置されていました。銘板やチャンネル文字、シルク印刷でオリジナル造作されたものを見てこれはたいそうだな、きっと高いだろうと思いました。

まずは標準仕様のポスターフレームを壁面サイン用途に提案したらどうかと思い、取引の始まったディスプレイ業者さん、店舗設計業者さん説明して回りました。伝わえるのに苦労しましたが、先見性のある得意先の方はピーンときて「それはいいね」とすぐ反応して使ってみるよと言ってくださり、一部の物件で採用されました。当時としては画期的だったと思います。

ただ先見性のある方はそう多くなく、全体的にはサイン用途は広がりませんでした。

新しいことには抵抗があるかもしれない、従来からあるスタイルに近い形、加工業者さんの慣れてるやりやすい形なら受け入れてもらえるんじゃないかと考えアプローチを変えてみることにしました。

壁面サイン用に新たに商品を開発しようとなったのです。

当時出始めだったインクジェット出力や看板屋さんの文字づくりに使われていたカッティングシートと、看板業界に広まり始めていたアルミ複合板を合わせて商品化すればサインパネルが作れると考えました。もともと先に看板用に同仕様のものを商品化していたので、同じ作りのものをサイン用途にも使えると考えたのです。

2000年に完成し、2001年発刊のアルモードカタログvol.3に掲載しました。

カテゴリーの名称は「館内サイン」用途ずばりの名称で、これで店舗や公共施設、オフィスの館内サインの物件をとりたいと本気で思っていました。仕様は透明板とバックボードに出力を挟み込むTタイプとアルミ複合板に直接出力やカッティングシートを貼り込むAタイプの2種類から選べるものと、貼り込みだけの仕様の小サイズピクト用を品揃えしました。

当時から挟み込み、貼り込み2種の用途で展開し続けてきました。サイズは尺寸基準の業界慣習に合わせて参考サイズとして表記、実際は㎜単位でオーダーで製作するスタイル「フリーサイズ対応」にしました。このフリーサイズ対応がアルミフレームの製造で培った技術力のたまもので、サイズを指定された3日後には受注生産し完成させて出荷するという短納期オーダー製作スタイルなのです。当社特有のものとして看板フレーム開発の際に考案したものです。

看板業者さんに、「そんなの看板屋ならどこでもやってるよ」と言われたことがあります。メーカーとしてある一定量以上の商品を毎日オーダーで受けて短納期で出荷していくことは相当に大変なことでした。それが可能だったのは工場の仕組みと長年の経験、製作する人たちの技術力の高さが成し得たことだったのです。

念願のサイン需要でしたが、実際にサイン設計をしようと思うとピクトサインや突き出し吊り下げ等様々なアイテムが必要になってきます。そこそこの物件に対応しようと思うと商品アイテムが足りませんでした。そんな時、ある公共物件をきっかけに吊り下げ、突き出し、内照、非内照の大型サインを作ることになり、アイテムとしては充分に揃えることができました。

2005年発刊のアルモードカタログvol.6に掲載の壁面サインシリーズです。

公共的なサインにも対応できる商品も揃い、ぼちぼち案件もこなしていきました。

アルモードカタログvol.8まで掲載した総合サインは役割を終えることになります。2012年発刊のアルモードカタログvol.9には掲載せず廃番となりました。

設計から初めて10年の筋目を迎えたのです。内照サインも蛍光管、冷陰極管と変わり、今ではLEDが主流となっています。時代と共に要望される形が変わっていき、サインスタイルも徐々に変化してきています。

単なる館内サインから解説パネル、イメージパネルと合わせて情報を提供するスタイルに合わせ、シンプルなデザインで中身のソフト出力の交換が簡単なポスターパネルを発売しました。これはお客様から好評で様々な場所で採用いただいています。

スリムなフレーム開閉式オープンパネル345、フラット薄型の334はサインフレームとしては定番のものになっています。

345 S B2
334 S B2

どんどん簡素化が進み、代わりにデジタル化の波が押し寄せています。情報が氾濫し複雑で各自がスマホから情報を入手する今、サインの在り方も変わっているのだと思いますが、役割としてのサインは残るので、表示、案内用のサインは形を変えて設置し続けられることでしょう。

時代の変化を見据えて今必要なことに注力し我々にできる価値を提供し、世の中のために貢献する。この姿勢でこれからも日々精進しいい企画の商品を開発していきたいと思います。


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